Rainbow Six Esports公式Xより引用
Ubisoft（ユービーアイソフト）から発売されている『Rainbow Six Siege（レインボーシックス シージ）』の世界大会「シックスインビテーショナル2024」が幕をおろしました。シーズンのリーグ戦や国際大会を通し「インビテーショナルポイント」を集めた世界のベスト20チームが約2週間にわたり、ブラジル・サンパウロにて激闘を繰り広げました。
最終的には、ブラジルチーム「w7m esports」が同国チーム「Faze Clan」を下し、優勝しました。
w7mは、2023年の春・秋に行われたMajorでもそれぞれ優勝しています。そのため、今大会のw7mは2023年度国際大会のグランドスラムという偉業を成し遂げました。
1-6から大逆転 グランドスラムまでの軌跡
グランドファイナルとなる決勝のフォーマットはBO5。マッチポイントを3本先取したチームが優勝します。マップポイントを得るには7ラウンド先取しなければならず、6-6でマッチポイントが並んだ場合はオーバータイムとなり2本先取した方がマップポイントを獲得できます。（※この形式は世界大会の決勝のみで、通常はオーバータイムとなった場合、先に8本目を取った方がマッチポイントを獲得する）
第一マップはFaZe、第二マップはw7m、第三マップはFaZe、第四マップはw7mと、お互い譲らない展開となり、勝負は最終マップとなる「ナイトヘイヴンラボ」まで持ち越されました。第五マップも激闘が予想されていましたが、ふたを開けてみれば攻守折り返し時点で「w7m 1-5 FaZe」と、誰もが予想していなかった展開に。さらに攻守折り返し直後のラウンドもFaZeが取得したことで、1-6とFaZeがあと1ラウンドでSI2024優勝というところまで来ました。
グランドスラムが懸かっていたw7mは絶体絶命な状況となり、グランドスラムを期待していたファンや会場からは悲鳴のようなどよめきが。
ですが、ここから伝説的な展開の幕開けとなりました。
もう1ラウンドも落とすことのできない状況に火が付いたのかここからw7mは猛反撃を開始します。絶対絶命な状況にも関わらず、冷静かつ強気なプレイでラウンドを連取し、試合をオーバータイムまでもっていきました。w7mの選手がFaZeの選手をキルするたびに会場には歓声が響き、ラウンド取得時にはさらに大きな歓声が響いておりましたが、OTが決まった瞬間は特に会場は盛り上がっていました。
5ラウンド連取したw7mは流れに乗ったままOT直後のラウンドも取得し、7-6に。あと一本で優勝・グランドスラムが懸かったところで、課題となった攻め。前半では1本しか取得できなかった攻めでしたが、正確なプレイと連携で敵の殲滅を成功させ、マップポイントを獲得しました。結果、ラウンドスコア8-6/マップポイント3-2でw7mが勝利し、シックスインビテーショナル2024の優勝、そして2023年度の国際大会を全て優勝したことで、グランドスラムという偉業を達成しました。
なお、今大会はシックスインビテーショナル初のブラジルでの開催であり、w7mとFaZeは自国の舞台で決勝を繰り広げ、w7mは自国の舞台でグランドスラムを達成するという熱いドラマのような展開でした。シックスインビテーショナルのブラジル開催は、ブラジルのシージファンにとっては念願のものであり、そこでこのような偉業を見届けられたのは非常に感慨深いものでしょう。
大会キルレコードをw7m選手2名が同時に更新
グランドスラムだけではなく、シージにおける国際大会のキルレコードが更新されました。
w7mのHerdsZ選手とKheyze選手の2名が336キルと、同じチームの選手が同じキル数で大会のレコードを更新するという奇跡のような記録を残しました。
シックスインビテーショナル2024は、シージファンに語り継がれていくような伝説的な大会となりました。
最大同時接続数は52万人を突破
様々な伝説的展開を見せた今大会はかつてない盛り上がりを見せ、配信の同時接続数はトラッキングサイトによると52万人以上を突破したことを確認している。
w7mの現ロースター、最後の戦い
そんな偉業を成し遂げたw7mだが、悲しいことに今大会をもってロースターが再編、つまりグランドスラムを達成した現在の最強メンバーはこれで解散されることが発表されている。
偉業を成し遂げるほどのメンバーのため、現在のメンバーの解散を惜しむ声もあるが、逆に見ればグランドスラムという偉業を達成し、頂の景色を見ながら解散してピリオドを打つ。というのも形のいい幕引きなのかもしれません。
ただ、w7mは今後もシージの競技シーンに残るそうなので、再編されたチームがまたどのような道を辿っていくのか、注目していきたいところです。